ヤマハが幼児期の音楽教育にこだわる理由
これは明確にあると言える。
音感。
音感を体得するのにあたって、
一番伸びる時期は幼児期で、3~6歳
といわれる。この時期に、より多く音楽に触れ、その時期に最適な音楽に触れることで、音楽の能力を伸ばそうというものだ。これは、音楽の能力に限ったことではなく、幼児期に音楽に触れることで、
もあるようだ。学歴社会を考えるならば、頭が良いというのは確かに重要な要素になるが、純粋に音感が良いというのは、社会生活をする上でも悪いことにはならないであろう。
相対音感と絶対音感
音感と一言で言っても、音を正確に捉えるということには、大きく分けて2種類がある。
相対音感と絶対音感
である。
一般的には相対音感を持っている人は多い。基準となる音に対して、その他の音を正確に把握できる能力である。具体的には、「ド」という音をピアノで弾いたときに、そこから「レミファソラシド」の音を取ることができるということだ。つまりは、
音と音の間隔を正確に捉えることができる
ため、一つの音が決まれば他の音を決定できるというわけだ。
もう一つが絶対音感である。基準となる音の提示がなくとも、音を把握できる能力であり、一般的には
440Hzの音をラとする音階を正確に把握できる
ということだ。ピアノなどを学んでいる人にとれば、一番の基準となるのは、ド(C4)を基準として学ぶことから、ドの音を絶対的に感じ取る力と言い換えてもいいかもしれない。
音感の課題
音感がよいということは、逆にいうと、
相対音階からずれた音は不快に聞こえる
ということだ。ピアノなどの絶対音は問題ないが、下手なバイオリン演奏や素人のカラオケなど、音感がよい人にとってみれば、
苦痛以外の何物でもなくなる
ことはある。音感に染まっていない人であっても苦痛を感じる人は多いであろうが、その比が少し高くなるということは否定できない。音階から外れた音をずれていると感じ取ってしまうのであるから、やむを得ないと言えばやむを得ないのであるが。
まとめ
音楽に長く携わることになるなら、
音感は必須要件
でしょう。また、
最低限、相対音階は会得しておくべき
ものであろうし、願わくば絶対音階もということになります。そういう意味では、ヤマハの幼児科は最適解とは言い切れないものの、それに近いものになるのではないでしょうか。
小さい頃からピアノの英才教育を受けていれば伸びていくものかもしれませんが、
そう感じることがあります。