ELシリーズの登場
ELシリーズの登場は、
1987年のHS/HXシリーズから4年、
1991年、EL第一世代ともいうべき、EL-90,70が発売になった。今のステージアで言うところの、カスタムモデルレベルが最初の発売となり、徐々に、EL-50,30,20などのスタンダードモデルとしての機種が発売された。これは、Hシリーズの終盤にHC-1,3というエントリーモデルを発売しており、期間が経っていないためとも思われる。
価格
ヤマハから販売されるエレクトーンで、核になる機種がある。FSFXではFS-30、HSHXではHS-8である。通常、コンクールやグレードで使用するモデルでもあり、ヤマハの各教室に置かれるのもこのタイプだ。EL時代では、9の付くモデルが最上位機種であり、初代のEL-90、二代目のEL-900だ。
価格帯は高くなった
と言える。このクラスは80~90万、3桁になることはなかったが、
EL-90は125万で登場
となった。そして、最上位機種から機能を削ぎ落として、エントリーモデルからスタンダードモデルのラインナップを揃えたという形だ。
上位モデル
普及モデルのラインナップとは別に、ステージモデルXシリーズがある。ELシリーズも、2年遅れでELX-1という型番で登場した。ここで画期的と言えるのは、
上位互換性があること
だろうか。コスト削減ということも十分考えられるが、基本は同じシステムを使うという方針転換をしたと思われる。
EL次世代
4年前後でモデルチェンジしていたエレクトーンも、次世代のモデルが出るまでに7年かかった。型番に「EL」を冠したのも、完成度の高さからなのか、当時は
「エレクトーンの完成型」
とか、
「これが最後のモデル」
とか言われたものである。ある意味で完成型の基礎としては合っていたのではないか。
ただ、次世代へ移行した際に、見た目は初代とあまりに変わらない中、
内部的には革新的に変わった
と言われる。それまでエレクトーン独自のデータ形式だったところを、
という点だ。音質なども、初代と次世代ではかなりの差があると言われ、後継機種であるステージアにデータを移行する際にも、
である。
半端機種
俗に言う、
「モデルチェンジのアナウンス」
である機種が存在する。シリーズの最後の時期に、
少し機能を落として安く販売
することがたびたび行われている。おおよそ、これらの機種の2年後に、ニューモデルが発表されており、この流れを知らないお客さまは被害者となりかねない。被害者とは、
新機種を買ったらすぐにモデルチェンジ
ということである。
まとめ
EL機はエレクトーンとしてはかなりの完成度です。現行モデルからすれば不満はあるものの、単純にエレクトーンを楽しむには十分な機能を備えています。ただ、そのELシリーズの第二世代でさえ、
中古としての値はほとんどつきません。
やはり20年以上前のモデルですので。
朗報なのは、EL機種は旧来のFDでのデータ利用ですが、USBメモリで利用できる拡張用のモジュールもあることから、
まだ生きているエレクトーン
とも言えるかもしれません。