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エレクトーンの進化【ELシリーズへ向けて】

モデルチェンジ周期

ELシリーズが発売されたのが1991年のこと。それ以降はモデルチェンジ周期は少し緩やかになり、6~7年だ。そして、

今は10年周期くらい

GDJ / Pixabay

に入っているようだ。

それ以前の周期は、3~4年

というところだ。先のHシリーズ(HS、HX)が発売されたのは1987年、その前のFシリーズ(FS、FX)が発売されたのが1983年。このあたりはほぼ4年周期であった。ニューモデルの導入からこなれてくるまでに1~3年かかるとすると、その頃にはもう次のモデルが発売される、という流れである。

それ以前になると、バージョンアップのようなかたちで小刻みにモデルチェンジしてきているのだが、それこそ、2~3年で改良モデルが発売されてきていたのだ。

エレクトーンユーザの声

モデルチェンジによって、

エレクトーンができることは飛躍的に伸びてきた

トーンレバー式からボタン式へ、アナログからデジタルへ、鍵盤のタッチレスポンスや効果など、枚挙に暇がない。となると、当然、お金を出して高価な買い物をするお客さんにしわ寄せがいく。

新機種だと思って買ったエレクトーン

だったが、少ししたら

ニューモデルの発表

というわけである。これは電気製品などであれば仕方のない流れではあるが、上級モデルを購入する側としては自動車と同レベルの買い物であり、かなりの批判があった。

互換性のない進化

そして、できることが増えるのであるから、前モデルの形式を引き継ぐ、という考慮は元からなかったと言える。数年でモデルチェンジがあったとしても、Fシリーズまでであれば、そこまで問題なかったと言える。所詮、音作りはメモすればいい程度のレベルであり、音色データと言えるものでもない。

これが、Fシリーズ以降では問題になり始める

Fシリーズではレジストレーションメモリ(パネルの音色を記憶)が導入された。演奏中に自由に記憶した音色を呼び出せるということと、それだけ情報量が増えてきたことがあるためだ。このため、多くの音色データを必要とする発表会などではFD(フロッピーディスク)に記憶させ、ステージごとにFDから呼び出して使っていた。

Fシリーズ(特にFS-30)が全盛だった時期は3~4年ではあるが、その期間に作られた音色データも、Hシリーズには一切移行できず、1からの手作業となる。さらに、Hシリーズとして同時に発売されてはいたものの、HSシリーズと、上位モデルであるHXシリーズとの間にさえ互換性がなく、不評であったという話は耳にしたことがある。

ELシリーズへ

モデルチェンジサイクルの不平、互換性の不評という点はあったものの、

ヤマハエレクトーンの現在の標準形の基礎となったのがELシリーズ

ではないだろうか。このシリーズからは、記憶媒体がFDに統一され、シリーズ内の上位互換性はもちろん、時期モデルへの移行も一応考慮されている。このため、現在のエレクトーンのレジストレーションデータを移行できる範囲は、1991年発売のELモデル以降ということになる。音色には難があるものの、リズムデータについてはあまり遜色もないことから、ここは評価される点ではあると言える。

まとめ

エレクトーンは比較的高価な買い物です。

上級モデルであれば、自動車に匹敵するほどの買い物

Clker-Free-Vector-Images / Pixabay

ですから、全くその通りで。それゆえに、買い時というのはしっかり見極める必要があるでしょう。

いつ購入すべきか、という点は別の記事にする予定ですが、今発売されているモデルは損するものはない、というのが正直なところです。逆に中古を探してみて…と考えると、思った以上に旧モデルとの落差を感じるかもしれません。

やはり10年という歳月が経っているので、内部的にも相当進化はしていますね。