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エレクトーンの表現方法の進化【ホリゾンタルタッチ】

ホリゾンタルタッチ

EL-900で導入された表現方法のひとつに、

ホリゾンタルタッチ

がある。

従来のタッチトーンは、弾いている鍵盤を押し込むという、いわば、鍵盤に対して縦の圧力を感知して音量などを変化させるものだった。ここに、

横方法の圧力を感知できるようにしたのが新機能

geralt / Pixabay

としてのホリゾンタルタッチである。ただし、導入されたのは上位機種のみであり、現状のステージアでも、

カスタムモデルとプロフェッショナルモデルに限定

される機能だ。

鍵盤でできる音の変化

ホリゾンタルタッチで一番使用されていると思われるのが、ピッチの変化であろう。弾いている鍵盤に横に圧力をかけるに従って、設定されたピッチ(上限一オクターブ)までピッチがあがっていく。それまでであれば、

2chエクスプレッションペダル

でやっていたことが、

鍵盤のみでできるようになった

わけだ。

同時に、鍵盤でピッチの変更をできる機能として、アフターピッチという機能も追加されている。アフタータッチと同じように、

鍵盤を押下げることでピッチを変化させられる

falco / Pixabay

ただし、アフターピッチの場合は上下一方に設定されているため、上にも下にもということはできない。

2ndエクスプレッションペダル

エレクトーンでピッチを変化させるものとしては、

2ndエクスプレッションペダルのほうが有名

ではあった。通常、演奏中の全体の音量を変化させるエクスプレッションペダルの左隣に設置されるのであるが、これもやはり

上位機種限定
ではある。

演奏中に左足はベースを踏んでおり、エクスプレッションペダルに置いている右足でバランスを保っているところがある分、右足を2ndエクスプレッションペダルに移動するのは、

意外にも慣れるまで難しい

ものである。それでも、ホリゾンタルタッチを利用している人よりは2ndエクスプレッションペダルを使用している人のほうが目につくのは、

ホリゾンタルタッチを使うよりは使い勝手がいい

ということなのだろうか。実際には、ピッチを変化させるのと鍵盤を離すタイミングを考えると、ホリゾンタルタッチで変化させるよりは楽、ということは十分あるかもしれない。

今後、エクスプレッション内のフットスイッチを多用することになるとすれば、ホリゾンタルタッチが使用されることも増えてくるであろう。

FSV鍵盤

ホリゾンタルタッチが使用できるヤマハエレクトーンに搭載されている鍵盤は、FSV鍵盤である。この鍵盤の違いは、ホリゾンタルタッチができるかどうか、アフタータッチができるかどうかで決まる。

旧来のエントリーモデル(ELB-01)はアフタータッチもできない鍵盤であったが、今年発売されたエントリーモデル(ELB-02)にもアフタータッチの機能は載せられるようになった(FSB鍵盤)。これにより、エントリーモデルも、中上級ユーザの使用に耐えられるものとなり、ELB-02のデビューは

エントリーモデルとしてはかなり力の入れられたもの

となった。

ちなみに、ステージアのスタンダードモデルELS-02とカジュアルモデルELC-02は、ホリゾンタルタッチのないFS鍵盤である。

まとめ

音のON/OFFしかなかった初代からのエレクトーンに比べ、鍵盤だけ見ても大きな進化を遂げてきました。それでも、

実際にタッチトーンが使い物になるようになったのは、
やはりELシリーズに入ってから

でしょうか。詳細なコントロールができると同時に、音色や音量の変化などがより自然になるように、研究改良がされてきた結果だと思います。